デュー・ディリジェンス

支出項目

ビルの収支計画を作成するに際し、収入項目(キャッシュイン)を予測するよりも、支出項目(キャッシュアウト)を予測することの方が難しいのが一般的です。なぜなら、収入項目は、ある程度一般の賃料相場が市場に示されていますが、支出項目とその内容は、それぞれ個別のビルに応じて異なっているか

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設備の更新

法定耐用年数は、建物の躯体の構造に応じて木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート(RC)造、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造などに基づき分類されるほか、エレベーターなどの設備についても定められています。特に設備については、維持・修繕費を相応に確保しておかなければメンテナンスが不十

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ライフサイクルコスト

ビルのグレードをある一定以上に保とうとすると、常に適正な管理と修繕が必要になってきます。また、必ずしも、税務会計上の法定耐用年数通りに、建物の寿命が約束されている訳ではありません。多くのビルは、30~40年程度を目安に建て替えが行われているようです。現在の建築技術からす

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共益費の問題

日本では、管理費と共益費の境界線が明確ではありません。これが、本当の家賃分を不明瞭にし、適正な投資分析を行いにくくしている原因の一つでもあります。一般に、管理費とは、エレベーターの保守点検や警備費用などを、共益費とは、トイレ、エレベーターホールの清掃費や照明代など、共用部分の運

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管理・運営がビルの価値を決める

ビルを建てても、その後のメンテナンスを怠っていると、建物は確実に老朽の速度を速め、テナント獲得能力を弱めていきます。ビルの投資家から見た場合でも、たとえば、築20年を経過したビルを購入しようとする場合、そのビルの管理の状態や修繕履歴などが購入予定価格を大きく左右します。

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建物調査の対象

建物関係の調査については、まず①建築の適法性②設計及び設備(電力・電機、機械、空調、冷暖房施設、消防・衛星設備、エレベーターなど)の状態③内装・外装の仕上げの状態④維持・管理費用の妥当性⑤修繕の必要箇所と修繕費用の見積もりや、その将来予測などを中心に調査・分析します。⑥テナント

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変化する需要

バブル経済とその崩壊の過程を通じ、建物の建築費は大きく上下しました。バブル期には、建築費が、坪あたり200万円を超えるビルもあったほどです。このようなビルには、たとえば、ホールなどの共用部分が税体躯にとられ、外壁には高価な御影石が使われ、内装にはヨーロッパから直輸入した大理石が

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建物関係の調査

建物関係の調査にあたり、特に賃貸借を前提とした建物の場合には、不動産の投資予定額と、その不動産の取得後に得られる賃料、そして建物のランニングコストなどを総合的に検討しなければなりません。そのためには、現在、その建物にどのようなテナントが入居しており、将来にわたり、そのテ

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法定地上権とは

日本はドイツなどと異なり、土地と建物に別個の所有権を認めています。民法388条は、法定地上権の成立条件として①抵当権設定時、土地上に建物がすでに存在し、かつ、土地・建物とも同一人が所有していること②土地・建物の一方または双方に抵当権が設定されたこと③抵当権実行の結果として、土地

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敷地の調査

都市地図や住宅地図、さらには、不動産登記簿謄本や公図、法務局備え付けの地積測量図などから、書面上からも、敷地の形状や接道の状況等の物的概要はある程度把握できます。しかし、対象とする不動産が、現実にその通り存在しているかどうかは、現地調査をしてみなければわかりません。不動産のデュ

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所有者の確認

不動産の現在の所有者が誰であるかを簡便に調べたい場合には、登記簿謄本の「甲区」欄により、最終所有者として記載されている人を調べることにより可能となります。しかし、日本の登記制度には、公信力が認められていません。つまり、登記簿に記載されている事項は必ずしも真実であるとは限らないの

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登記簿謄本からの権利関係の調査

日本では、土地と建物は、それぞれ別個の不動産とされているので、土地と建物のそれぞれに不動産登記簿謄本が整備されています。この不動産登記簿謄本は、「表題部」(土地・建物の所在などを記載)「甲区」(所有権に関する事項を記載)「乙区」(所有権以外の登記できる権利に関する事項を記載)の

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土地の調査

最近、「デューデリジェンス(デューデリ)」という言葉をよく耳にするようになりました。はじめのうちは「適正評価手続き」と訳されていましたが、本来は、適正な評価を行うための「調査・分析」を意味しています。従って、不動産の「デューデリ」とは、土地や建物の権利関係の調査から始ま