テナントとの賃貸借契約
日本において、建物の賃貸借期間は、おおむね2年程度が通常です。これは長い間、日本の地価や賃料相場が上昇トレンドであったため、オーナー側からすれば、契約期間を短くすることで、いわば、現行家賃とその上昇分との差額を取りはぐねることがないように担保するために取られてきた措置といえます
日本において、建物の賃貸借期間は、おおむね2年程度が通常です。これは長い間、日本の地価や賃料相場が上昇トレンドであったため、オーナー側からすれば、契約期間を短くすることで、いわば、現行家賃とその上昇分との差額を取りはぐねることがないように担保するために取られてきた措置といえます
DCF法は、ある不動産を取得した後何年間か保有し、その後、さらにその不動産を第三者に転売することを想定した場合に、保有期間内に得られる賃貸(純)収益の現在価値と、第三者への転売時に得られる売却益の現在価値の合計を、その不動産の価格(収益価格)とする評価手法です。たとえば
1997年以降、日本でも不良債権の売買が盛んに行われるようになりました。買い手は、主に外資系の金融機関やサービサーと呼ばれる債権回収会社です。買い手は、貸付債権を額面より安く購入し、その抵当不動産を売却することによって資金を回収します。したがって、「不動産売却代金>債権
そもそも、このDCF法が不動産評価に多く用いられるようになったのは、1990年第、アメリカのS&L(貯蓄貸付組合)が相次いで破綻し、それらを整理するために設立されたRTC(整理信託公社)が、早急に資産を処分する必要があったことに由来しています。日本に当てはめていえば、整
DCF法は、ある不動産を取得した後何年間保有し、その後、その不動産を第三者に転売することを想定した場合に、保有期間内に得られる賃貸(純)収益の現在価値と、第三者への転売時に得られる売却益の現在価値の合計をもって、その不動産の価格(収益価格)とする評価手法です。
1988年、日本不動産鑑定評協会は、「デフォルト状態にある不良債権の担保となっている不動産」および「デフォルト状態になり不良債権の担保となっている不動産」における特定価格の算出指針を相次いで発表しました。ここで、「デフォルト状態」とは何かというと、金融機関が債務者に対し
日本の不動産鑑定評価制度において、不動産鑑定士が不動産の鑑定評価に際して求める価格は、基本的には「正常価格」とされていますが、必要に応じて、限定価格(隣地買収価格を評価する場合など)や特定価格(担保不動産付き不良債権を評価する場合など)を求めることができるとされています。
現在、日本で公的土地評価という場合、地価公示、都道府県地価調査、相続税路線評価、固定資産税評価の四つを指します。地価公示は、毎年1月1日を価格時点として、不動産鑑定士の鑑定評価に基づき公表されています。さらに、地価公示は、相続税路線評価や固定資産税の基準になっている他、
一般に不動産の売買は、相対取引となっているのが通常です。すなわち、売主、買主が一対一で行う取引です。しかし、日本では、税金などの問題もあって、売買当事者が、取引価格などの取引内容を公開することを嫌う傾向にあります。このような理由から、日本では、売買事例は全面的に公開されておらず
私達人間に、地震の発生を予知し、それを未然に防ぐ能力はありません。しかし、かといって、特に建物が大都市の都心部などに位置している場合などには、地震による直接的な被害リスクのほか、火災による被害が発生するリスクも考慮しておかなければなりません。建物調査では、このような地震
制震構造とは、地震の揺れを何らかの装置を使って抑制する構造で、風揺れの防止などにも採用されています。建物の屋上や最上階に水や重しを置く「頭部設置型」では、建物との共振現象を利用して揺れを防止します。また、ダンパー(制震器)など、駆動装置を利用する場合もあります。
免震構造とは、一般に、建物の基礎と上部構造との間にゴムなどの免震装置が置かれているものを指します。しかし、どんな建物でも、免震構造を採用できるというものではありません。免震構造を採用するには、次のような、いくつかの条件をクリアすることが必要です。①建設地の地盤条件
耐震補強の結果、「耐震補強」「建替え」「継続使用」の設定が行われます。耐震補強では、①強度を増す補強②変形性能(靭性)を増す補強③靭性抵抗型補強 のうちから認定が行われ、その結果に基づき耐震補強工事が行われることになります。一般的に、①の補強は壁が比較的多く剛性
耐震診断の対象は、構造耐力上必要な部分で、木造、非木造、屋根葺き材および建築設備に分けられます。予備調査としては、現地での目視調査、建築年代と耐震基準、そして、耐震診断が必要か否かなどの調査が行われます。次に構造図面・構造計算書の有無が確認され、それがない場合や不足と判
日本は、地震の多い国として知られていますが、地震の発生を未然に予測し、それを防ぐことはきわめて難しいことといわざるを得ません。その為、日本の建築基準法(構造)は、他の先進国に比べ、一層厳しい基準が課されています。平成7年1月の阪神・淡路大震災において、多くの建物が倒壊し
建物賃貸借の場合、オーナーは、賃料などの担保として、テナントから敷金や保証金を預かっていることが一般的です。しかし、その実質的な性格は、テナントからオーナーに対するファイナンス(融資)に近いものとなっており、オーナーには、テナント退去時にこれら一時金の返済義務があります。一方で
ビルの収支計画を作成するに際し、収入項目(キャッシュイン)を予測するよりも、支出項目(キャッシュアウト)を予測することの方が難しいのが一般的です。なぜなら、収入項目は、ある程度一般の賃料相場が市場に示されていますが、支出項目とその内容は、それぞれ個別のビルに応じて異なっているか
法定耐用年数は、建物の躯体の構造に応じて木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート(RC)造、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造などに基づき分類されるほか、エレベーターなどの設備についても定められています。特に設備については、維持・修繕費を相応に確保しておかなければメンテナンスが不十
ビルのグレードをある一定以上に保とうとすると、常に適正な管理と修繕が必要になってきます。また、必ずしも、税務会計上の法定耐用年数通りに、建物の寿命が約束されている訳ではありません。多くのビルは、30~40年程度を目安に建て替えが行われているようです。現在の建築技術からす
日本では、管理費と共益費の境界線が明確ではありません。これが、本当の家賃分を不明瞭にし、適正な投資分析を行いにくくしている原因の一つでもあります。一般に、管理費とは、エレベーターの保守点検や警備費用などを、共益費とは、トイレ、エレベーターホールの清掃費や照明代など、共用部分の運